家計診断Q&A

家計診断Q&A

祖父の援助で家を建てる予定です。
ローンはいくらまで借りられるでしょうか?


 

山田 静江先生
(やまだ しずえ)
プロフィール

  • ローン返済額は手取り収入の20〜25%までが適正、現在払っている家賃程度に抑える
  • 祖父や親からの住宅資金援助は、優遇税制を上手に利用する
  • 死亡保障が400万円と少ないので、あと2,000万円程度増やしておく
     

森岡 一郎さん(仮名 31歳 男性 会社員)

実家の土地にマイホームを建てる予定です。予算は2,500万程度と考えていますが、ローンはいくら借りられるでしょうか。不足分は、祖父が援助してくれる予定ですが、なるべくローンで準備して自力で返済したいと思っています。
また、ローンの返済に伴って保険の見直しも必要かと思っています。あわせてアドバイスお願いいたします。

森岡 一郎さんのプロフィール

世帯年収(手取り) : 500万円
家族構成 : 妻 31歳 主婦、子 4 歳、子 2歳
住居 : 賃貸(家賃8万5,000円)
預貯金残高 : 250万円
加入している保険 : 夫婦で県民共済(死亡保障400万円、病気入院3,000円など)に加入

期間限定の「住宅贈与非課税」を活用して
おじい様から600万円の援助が無税で可能

返済可能額からローン借入額を考える

手取り年収500万円の家計で、住居費にかけられる適正額はその約25%、つまり年間125万円です。一方、現在の家賃支払いは年間で102万円。マイホーム購入後は固定資産税などの支払いも発生することから、ローン返済額を年100万円程度に抑えておくことで、現状程度の生活が維持できます。

表1:年間返済額100万円あたりのローン借入可能額       単位:万円
返済期間 \ 金利 2.00% 3.00% 3.50% 4.00%
25年 1,966 1,757 1,665 1,579
30年 2,255 1,977 1,856 1,746
35年 2,516 2,165 2,016 1,882

表1は、年間返済額からローン借入額が求められる表です。返済額が年間100万円の場合、ローン金利3%であれば、返済年数により1,757万〜2,165万円までのローンが借りられることになります。
森岡様の場合、まだ31歳ですから35年後には66歳と若いので、35年返済を選んでも大丈夫でしょう。35年返済なら、借入可能額は2,165万円ということになります。

家を建てる予算は2,500万円ということですが、ローン関連の手数料や登記手数料、税金、引越し代、家具や家電購入費などで購入費の10%程度はかかりますから、必要な資金は合計で約2,750万円になります。住宅ローンを2,150万円借りられれば、不足額は600万円です。

おじい様に600万円を援助していただけば、無理のない返済額で家を建てられ、しかも預貯金はそのまま残ります。今後お子様の教育費などもかかることを考えると、ここはおじい様の好意に甘えてはいかがでしょうか? 今年と来年は、住宅資金の贈与に関して特別な非課税枠が設けられていますので、それを利用すれば無税で600万円を受取ることができます(優遇税制については後述)。


住宅購入資金の優遇税制について

景気対策の一環で、来年までの2年間の時限措置として、「500万円の住宅資金贈与非課税」が期間限定の特例として認められることになりました。「住宅ローン控除」や「相続税精算課税制度」などと併せて利用することができるので、景気刺激策になるのでは、と期待されています。

この住宅資金非課税の特例は、平成21年1月1日から平成22年12月31日の2年間で、贈与された側が、(1)自己の居住用住宅の新築や取得、(2)工事費100万円以上の増改築に使った場合、申告することで累計500万円までは贈与税がかからない、というものです。住宅取得目的であれば、通常の非課税枠110万円と合わせて最大610万円までは贈与税非課税で資金を受取ることができます。相続税精算課税制度は親から子への贈与が対象ですが、この特例は直系尊属が対象なので、祖父母から孫への贈与でも利用できること、相続財産には含まれないことなどの特徴があります。

森岡さんの場合、平成22年末までにおじい様から住宅資金をもらって、平成23年3月末までに入居すれば、この制度を利用できます。ただし、資金を贈与してもらった翌年の2月1日から3月15日までの間に税務署に申告することが条件です。申告を忘れると、通常の贈与とみなされて贈与税がかかってしまうので気をつけてください。


生命保険の見直しについて

森岡様が加入されている県民共済は、交通事故死亡では1,200万円、その他事故死亡では800万円の死亡保険金が支払われますが、病気死亡時の保障は400万円のみです。会社員なので月額十数万円の遺族年金(遺族基礎年金+遺族厚生年金)がもらえること、住宅ローンには通常団体信用生命保険が付けられるので、万一のときには住宅ローン返済は免除されるので、とりあえずの生活には困らないかもしれません。しかし、お子さんの教育資金が準備できないおそれがあります。

お二人のお子様の教育資金として、あと2,000万円程度、死亡保障を増額しておきましょう。掛捨ての定期タイプの保険であれば、死亡保険金額2,000万円の保険料は、保証期間10年タイプで月額3,000円未満です。お子様の将来のため、早めの加入をおすすめします。

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