家計診断Q&A

家計診断Q&A

将来シングルで生きていくとすると、 持家と賃貸どちらがよいでしょうか。


 

鈴木 暁子先生
(すずき あきこ)
プロフィール

  • 資金面と柔軟なライフプランの両面から住居形態を検討しましょう
  • シングル女性の場合、今後の状況変化に柔軟に対応できることが重要です
  • 最終的にシングルで生きていく場合、高齢期の生活をイメージしておきましょう

内山 裕子さん(仮名 30歳 会社員)のご相談

30歳の独身女性です。
結婚願望はありますが、現在のところ具体的な話はありません。今は実家に住んでいますが、今後の世の中の景気も考え、親には遺産は当てにしないよう言われています。
もし結婚せず実家も当てにできない場合、35歳くらいに家を出て、賃貸で暮らすか、家(マンション)を購入するか悩んでいます。収入増はあまり見込めません。

内山 裕子さん(仮名 30歳 会社員)のプロフィール

家族構成 : 父 67歳 無職
  母 59歳 無職
  本人 30歳 会社員
  妹 28歳 会社員
住居 : 親の持ち家
その他 : 両親を経済的に扶養する必要はない

今から生涯シングルと決めつけないで!
まずは、できるだけご両親と同居しながら貯蓄を増やすことです。

1.自宅に住むか家を出るかで今後の収支に大きな差が出ます

内山さん、こんにちは。昔は「クリスマスケーキ」、「大晦日」などと結婚にプレッシャーをかけられることもありましたが、今は経済的に自立できている女性も増え、結婚についても晩婚化の傾向です。裕子さんも「今すぐにでも結婚しなくては!」という年齢では決してないと思いますが、そうはいっても30代になると将来に漠然と不安を抱きますよね。

多くの女性の場合、結婚するかしないかで、その後の人生設計が大きく変わる可能性があります。特に今の裕子さんは将来シングルと決めつけるには早すぎますが、結婚を前提にプランするわけにもいかない微妙な立場です。ただ、1人でも生きていけるプランを立てておけば、2人で暮らすことに問題はありません。したがって将来シングルで過ごすことを前提として、ただし結婚することになっても対応できる柔軟なプランを立てていくようにしましょう。

ご質問の住宅購入か賃貸かについてですが、資金計画の面から見てみましょう。収支表をご覧ください。

(単位:円)

【収入(税引き後手取り】
  毎月 ボーナス時、臨時
本人 154,000 200,000
収入合計 154,000 200,000
【支出〈固定費)】
  毎月 ボーナス時、臨時
住居維持費 25,000  
保険料 10,000  
小遣い    
固定費合計 35,000 0
【支出(やりくり)】
食費※1 6,000  
水道・光熱費    
通信費 12,000  
交際費※2 10,000  
教養娯楽費 11,000 100,000
その他 15,000  
使途不明金 0  
やりくり費合計 54,000 100,000

※1 : 外食含む
※2 : 帰省費含む

支出合計 89,000 100,000
収支 65,000 100,000
年間収支 880,000
【貯蓄】
商品名 毎月貯蓄額 ボーナス時、臨時貯蓄額
積み立て 30,000  
貯蓄額合計 30,000 0
使途不明金 520,000
【貯蓄残高】
商品名 合計
貯蓄預金 2,400,000
貯蓄残高合計 2,400,000

現在実質的には年間収支が88万円。つまりローン返済にしても家賃を払うにしてもここからの支出となるわけです(厳密にいえば、ローン返済額や家賃と現在の住居維持費の差額ですが)。また、購入した場合は、「固定資産税」、「管理費」「修繕積立費」「火災保険料」など、その後のランニングコストもかかります

さらに注意すべきは、独立した場合、これまで生活費に含んでいない水道・光熱費や、6,000円で済んでいた食費も支出増となります。仮に支出増分を2万円で抑えたとしても年間24万円。残り64万円から返済(家賃支払い)をしていくと、家賃は5万円が上限。しかも貯蓄はほぼ不可能です。購入の場合は返済額+ランニングコストまで払うことは難しいでしょう。

したがって、現状では購入、賃貸で迷う以前に、家を出ることは非常にリスクがあるといえます。可能な限りご実家で生活し、貯蓄を増やすことが先決です。遺産はともかく、いくらかを家に入れて済むのであれば、自分の経済的な地盤を固めるということで、このまま自宅に住まわせてもらうことをご両親にご理解いただくようにしてはいかがでしょう。

また、老後は医療費や介護サービスをはじめ、何かとキャッシュも必要になります。資金的に余裕があればともかく、住宅ローンや家賃を支払うことで、老後資金の準備ができないプランは避けるべきだと考えます。

もし資金に余裕があり、購入または賃貸という住居形態になった場合、ご参考までにお話すると、賃貸であれば、今後ご結婚のお話があった時も特に問題はありません。ただし購入の場合は以下のような留意点があることを認識してください。

【シングル女性が住宅購入する際のリスクと留意点】

  • 結婚しても住宅ローンがなくなるわけではない。夫婦2人の時は仮にこのマンションに住めたとしてもいずれ手狭になり、住み替える時にマンションを売却できない限り住宅ローンは残る。
  • ご主人が新居の住宅ローンを設定すると、ご夫婦それぞれが住宅ローンを背負うことになる。もちろん奥様が仕事を辞めるわけにもいかない。
  • 将来賃貸に出すことを考える場合、利便性の良い物件を選ぶ必要がある。
  • 良い物件でも空室リスクはある。


2.どのようなライフプランにも対応できるよう、まずは貯蓄を増やしましょう。

柔軟な資産の持ち方のポイントは、「換金性に優れた資産を持つ」ことです。原則使いみちも自由で換金性に優れているのは「金融資産」。また衣食住や医療など、生活していく上でもキャッシュは必要です。まずはできる限り貯蓄を増やすことを目指しましょう。

裕子さん自身の家計を見ると、きちんと貯蓄もされていますが、使途不明金が多いのが気になります。本来でしたら年間88万円の貯蓄ができるはずが、実際は36万円。50万円以上の使途不明金です。小遣いの欄が未記入ですので、積立貯蓄の分以外は通帳に残っており、不足があると引出しているのかもしれませんね。やはり小遣いは定額で最初に引き去り、残った分は確実に貯蓄にまわしましょう。

ちなみに88万円すべては無理だとしても8割の70万円を30年間貯めていけば2,100万円にもなります。退職金を合わせればある程度まとまった貯蓄が準備できることになりますね。

個人向け国債10年変動金利型も7月から金利設定のルールが変わり、
10年長期国債の金利−0.8 ⇒ 10年長期国債の金利×0.66   
となりました。
したがって現在の市場の金利水準であれば、これまでより高めの利息を受け取れます。1年間は中途換金できず、中途換金の際は直近2回分の利息を手数料として支払うことになりますが、数年預けておけるのであれば、金利が低い定期預金に代わって選択肢としても良いでしょう。

裕子さんは年齢からいって、インターネットに抵抗の少ない世代ですので、ネットバンクを活用するのもオトク度を実感できるかもしれません。ネットバンクですと、一定額の預金残高があると時間外手数料や振込手数料が無料になるサービスもあります。もらえる利息が少ないなら、逆にコストを少なく済ませるという発想は大切です。

また、使途は限られますが、会社に財形制度があれば、年金財形に積み立てるのも良いでしょう。年金財形は元利合計550万円まで非課税ですので、同額を預貯金にまわすよりもオトクです。会社員であることで使える特権はフルに活用しましょう。

裕子さんの収入や、確実に貯蓄を増やしておきたいという目的を考えると、リスクが高めの商品への投資はおすすめできません。ある程度まとまった貯蓄ができるまでは、地味でもコツコツと積立てていくようにしてください。


3.シングルで生きていく場合は、高齢期の生活をイメージすること

シングルで生きていく場合、重視しなければいけないのは、高齢になって健康に自信がなくなった、あるいは介護状態になった時にどのように生活していくか。つまり終の住処をどう考えるかです。東日本大震災後、1人では不安と思う人が増えました。震災はレアケースとしても、独居高齢者の孤独死は決して少なくありません。孤立しない環境を整えることを重視しましょう。

たとえば最近では高齢者専用の賃貸住宅や比較的安価な高齢者施設も増えています。見守ってもらえる安心感、他者とのコミュニケーションは1人暮らしでは得られません。高齢者にはこのような住居形態も選択肢となりますから、現在の若さや健康状態だけで住居形態を決めてしまうのではなく、むしろ将来1人でも安心して暮らせる終の住処をしっかりリサーチしていただきたいです。

シングルであるゆえに、必要になる支出というのもあります。シングルの方は大きな死亡保障は必要ないかわりに、介護状態や認知症などになった時には、同居家族がいない分、介護サービスを利用したり、後見人をつけたりすることになるかもしれません。その費用に充てるため、今すぐである必要はありませんが、民間の介護保険への加入を検討することも考えられます。

裕子さんが老後と言われる年齢になる頃は、今とは社会保障制度や介護制度なども変わっている可能性があります。裕子さんのライフプランだけでなく、社会の制度もこのように不確定要素が多いわけですから、多くの選択肢を残すためには、繰り返しになりますが、できるだけ貯蓄を準備しておくことです。

前項で述べたように毎年確実に貯蓄を増やしていけば、退職時にまとまった貯蓄ができそうですが、これはご両親の遺産をアテにせず、裕子さんの自助努力で目指せるものです。ご自身の力で経済的な基盤を作り、もしありがたいことに、ご両親が遺してくださるものがあれば、想定外のプラスαということになります。

裕子さんの老後は30年先以降ですので、今細かい試算をしてもあまり意味がありません。むしろ今は毎年必ず収支を見直し、計画どおりに貯蓄ができているかを注視してください。
また、社会保険制度の変更や高齢者関連の情報などにもアンテナを張っておきましょう。大きな目標は小さな目標の積み重ねです。がんばってください。


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