家計診断Q&A

家計診断Q&A

変動金利型のローンでマイホームを購入しました。
金利変動リスクにどのように備えれば良いでしょうか。


 

井上 信一先生
(いのうえ しんいち)
プロフィール
  • 改めて変動金利型住宅ローンの仕組みや留意点を理解しましょう。
  • 大切なのは、返済額の変動による家計への影響です。
  • 変動金利型ローンに相性の良い繰り上げ返済(返済額軽減型)を検討しましょう。

式根 明日香さん(仮名 30歳 会社員)のご相談

夫婦ともに会社員として働いています。来年には2人目の子が誕生することと主人の転属に伴い、お互いの通勤に便利で双方の実家にも近いマンションを購入しました。
金融機関の担当の方からは、固定金利型との違いなど充分なご説明を頂きましたが、金利リスクを覚悟の上で、目先の負担が軽い変動金利型ローンを選択しました。
ですが、今後どのような対策を考えておけば良いのか、今一つ明確ではありません。我が家の場合で、具体的にどう住宅ローンの返済に向き合っていけば良いのか教えて頂けますでしょうか。

式根 明日香さん(仮名 30歳 会社員)のプロフィール

家族構成 : 夫 37歳 (会社員)
  妻 30歳 (育児休業を取得した後は復職予定)
  長女 3歳
  次女 (来年誕生予定)
世帯年収 : 額面収入で、夫(570万円)、妻(420万円 復職後も維持の予定)
世帯支出 : 住居費以外で年間443万円 (当初の住居費を加えると623万円)
金融資産 : 約300万円 (銀行預金)
世帯支出 : 住居費以外で年間443万円 (当初の住居費を加えると623万円)
マンションの購入概要 : 諸費用込みで約4,700万円
  自己資金1,200万円 (両親からの資金援助含む)
  借入金 3,500万円 (すべて夫名義、団体信用生命保険加入)
  変動金利型ローン 当初金利1.1% 35年返済
  元利均等返済方式 (ボーナス支払なし)
  ローン返済額 当初月額10万439円
  維持費等   月額あたり約4万円 (固定資産税等の月割相当額を含む)
  年間の住居費 約180万円

金利変動による家計への影響を理解して、
返済額軽減型の繰り上げ返済で備えましょう。

式根様、このたびはご相談頂きまして誠にありがとうございます。マイホームのご購入と、2人目のお子様のご誕生とで、幸せが2つ同時に訪れる反面、責任感の増すことにご不安も抱かれておられるのだと思います。
住宅ローンにつきましては、固定金利型であれば家計への影響はある程度は予測の範囲内で留まりますが、この低金利状態が長引くほど、相対的な割高感が想定以上に続くことになります。逆に、変動金利型や固定金利選択型であれば、相対的な割安感は享受できます。ですが、その状態がいつまで続くのか、また途中で金利が上がったとしても、長期に渡る返済期間のなか、再び金利下落の可能性も否めませんので、まさに終わってみなければどう対処すべきが正解なのか判断がつきませんね。
式根様は既にローンを組まれておられますので、固定金利型等との比較より、一般的な変動金利型ローンの仕組みを再度ご確認頂くとともに、式根様の場合で想定し得る家計への影響や対応策について述べさせて頂きます。

変動金利型ローンの一般的な仕組みと留意点を理解しましょう

既に理解されていると思いますが、まずは変動金利型ローンの主な仕組みや留意点について改めてご説明いたします。

1 適用金利は主に3つに分解できます

変動金利に限りませんが、通常の住宅ローンの金利は以下の3つから成り立っています

(A)基準レート + (B)スプレッド + (C)割引率

(A)基準レートとは?

変動金利型ローンの場合、一部例外を除き、「短期プライムレート」がこれにあたります。短期プライムレートとは、金融機関が優良企業に貸し出す1年未満の短期貸付に適用される金利のことで、日銀の政策金利の誘導目標である「無担保コール翌日物(金融機関どうしが無担保で当日に借りた資金を翌日に返済する際の金利)」という指標金利にほぼ連動します。したがって、市場金利(主に長期金利)や物価が上がれば、その後しばらくして無担保コール翌日物も上昇し、これにあわせて短期プライムレートも上昇する可能性があります。ちなみに1995年9月以降、無担保コール翌日物は1%未満になり、現在でも実質的なゼロ金利政策が続けられ0%〜0.1%水準となっています。また、主要銀行の短期プライムレートもこれに呼応して1%台となり、2009年1月以降は1.475%に固定したままで推移しています。

(B)スプレッドとは?

簡単に言えば金融機関が上乗せする利幅や利ザヤを指します。概ね大手銀行では1%程度ですが、収益環境等により、利用後にも変動する可能性もあります。ちなみに基準レートにプレミアムを加えたものが店頭表示金利または基準金利と呼ばれています。

(C)割引率とは?

金融機関による独自の優遇引き下げ幅で、利用時期や諸条件により異なりますが、利用後は全期間に渡って適用されるのが一般的です。
例えば、基準レート(短期プライムレート)が1.475%、スプレッドが1.0%、割引率が−1.4%の場合の変動金利型ローンの当初適用金利は1.075%と計算できます。

2 見直し後の適用金利は予めわかります

変動金利型ローンは、半年ごとに適用金利が変わりますが、その見直しは4月1日と10月1日の短期プライムレートの変動幅により決定されます。そして、実際に新金利が適用されるのは、6月と12月の返済日の翌日からとなるのが一般的です。お調べしたところ、式根様がご利用の銀行もこのタイミングですね。また、実際の引き落としは後払いなので7月と1月の返済額から見直しが反映されることになります。
短期プライムレート等の発表は、日銀やローン取引銀行のHP上で適宜調べることができますので、およそ2ヵ月前には、新適用金利とそれに伴う返済額の様子を予め確認することが可能です。万一、金利が大幅に変わることがわかれば、この間に何かしらの対策を講じておくことが肝要でしょう。

3 適用金利が変わると返済額の内訳も変動することに注意しましょう

さて、半年に一度適用金利が見直されても、実際の返済額は原則として5年間は変わりません(これを5年ルールと呼びます)。表面的には安心ですね。しかし、その内訳は金利見直しのたびに刻々と変化しますので注意が必要です。 例えば、返済開始後の半年ごとに0.25%の利上げが行われ続け、都合5年間で2.5%も上がってしまう(適用金利が1.1%から5年後に3.6%)と、返済額に占める元金と利息の内訳は以下の図のようになります。当初から5年間ずっと金利が変動しなかった場合と比べると、その内訳の違いが明確になるでしょう。

5年間は返済額が変わらないわけですが、金利の上昇した分だけ利息がつど再計算されて増加していきます。反面、元金の返済が思うように進まなくなり、このケースですと5年間の総返済額約603万円のうち、元金部分の返済は総額約232万円足らずで、ローン残高が約3,268万円も残ってしまうことになります。金利が変わらなければ、ほぼ1.8倍の元金を返済し終え、残高が約3,078万円にまで減る計算でしたので、このツケが後々まで響くことになります。

4 変動金利型ローンの5年ルールと125%ルールに潜む未払い利息の懸念

上記のとおり、変動金利型ローンでは半年ごとに金利が見直されますが、表面的な返済額は、5年間は変わりません(5年ルール)。もう少し正確に言えば、借入の日から10月1日を5回経過するまでは変わらないことになっています。式根さんの場合は幸い10月中のお借入れのようですので、次に返済額が見直されるのは、ほぼ満5年後の2017年ですね(ちなみに、9月30日の借入の場合、翌日には1回目の10月1日を迎えるので、実質的には4年程度で返済額が見直されることになります)。

また、5年後に見直される返済額が、万一の金利上昇によって増加した場合でも、25%増よりは重くならない措置が図られます(125%ルールと呼ばれています)
しかし、実際には、半年ごとの金利見直しにより、毎回の返済額は先ず利息分の支払いに優先されておりますので、予定より返済の遅れた分はさらに5年後以降に持ち越されることになります。例えば先のように5年後に3.6%まで上がる事例ですと、当初の返済額10万439円は、5年後には25%増の12万5,548円になり、その後も金利がこの水準で高止まりすると、10年後にはさらに15万6,226円まで増加する計算になります。
また、さらに金利が上昇しますと、返済額のすべてが利息の支払いに充てられてしまうほか、最悪、利息分が毎回の返済額を越えて未払利息が発生してしまいます。一般的に未払い利息は毎回の返済に上乗せされますので、この金額が解消されない限りは元金の返済分が削られることになります。さらに返済完了時にまで解消されない場合は最終回に一括返済しなければなりません。ちなみに、式根さんの場合、返済開始から0.25%ずつ金利が上がり続けると、およそ7年6ヵ月後に4.85%まで達した時点で未払い利息が生じることになります。
もちろん、利上げ幅が大きい場合は利息の増加がさらに進み、未払い利息の発生も前倒しになります。一方、利下げに転じれば利息部分も減るので返済の過程で未払い利息が消化されていきます。


家計への長期的な影響を考えておきましょう

次に、式根様の現状の家計状況と今後のご希望をふまえて試算したキャッシュフロー表をご欄下さい。

<今後のキャッシュフロー表を別ウィンドウで表示>

試算の条件として、収入の上昇率や預貯金の利率は低め、逆に物価上昇率等は高めに設定しております。また、お子様は二人とも中学から私立進学と仮定するなど、式根家にとってはかなり辛めのプランと致しました(その他諸条件は図表をご参照下さい)。
さて、現状の生活水準を概ね維持する場合、ローン返済額が仮にずっと変わらないとしても家計の貯蓄残高はおよそ43年後(ご主人79歳、奥さま72歳)に枯渇してしまう可能性があります。
一方、この懸念を解消しておくために、現在の支出から月1万円ずつ削減して貯蓄に回すプランを検討すると、枯渇時期は5年遅れて48年後、さらに月2万円ずつの削減だと53年後(ご主人89歳、奥さま82歳)まで遅らすことができそうです(ともに、見直し後はご主人の退職時に、退職金でローン残高を一括返済することとしています)。

<貯蓄残高推移の比較(金利上昇なし)-グラフを別ウィンドウで表示>

式根家の貯蓄割合は、奥さまが復職され、大きな出費の無い平常年でも、世帯手取り収入のおよそ13%です。仮に月2万円を貯蓄に回すと貯蓄割合は約16%、月3万円でも約18%ですので、このくらいは頑張っていきたいところです。具体的な家計の見直しにつきましては、このコーナーの2011年2月1日のご相談(http://fp-kakei.com/11/01_2.html)で詳しく触れておりますので、そちらを参考になさってください。
しかし、このプランはローンの金利が上昇しない仮定です。将来の金利動向は読めないものの、この先、式根さんのご主人が退職されるまでの20年超に渡り、この低金利状態が続いてくれる期待は持たず、万一の金利上昇で家計がどのように影響を受けるかを考えておく必要があります。

下の図は、金利が継続的に上昇し、式根さんのご主人の退職時までに5年ごとに返済額が25%増の上限まで増え続けた場合の貯蓄残高推移です。

<貯蓄残高推移の比較(金利上昇あり)-グラフを別ウィンドウで表示>

現在の返済額から、5年ごとに返済額が上限まで増加し続けても、式根さんの場合はご主人が60歳になるまで(下のお子様の養育期間中)は、辛くも貯蓄残高の枯渇を防ぐことができそうです。表面的には退職金を受け取る予定年齢までに、最も避けたい返済遅延(さらには住宅の強制売却)から逃げ切ることができるといえます。しかし、その裏では未払い利息の積み上げも加わり、遅々として元金の返済が進んでいないため、膨大な額のローン残高が残ってしまいます。仮にこれを退職金で一括完済しても、その先の老後資金を十分には確保できず、わずかその4年後(ご主人64歳、奥さま57歳)の時には枯渇時期を迎えてしまう可能性があります。
ちなみに、この試算は、先ほどのように金利が比較的ゆるやかに、0.25%ずつ上昇し続け、最終的に5.7%(今より4.6%の利上げ)に達することで現実のものとなります。参考までにこのケースでの60歳時点でのローン残高は約2,375万円ですが、この金額をご主人の退職金や貯蓄残高で賄いきれず、奥さまの退職金からも捻出するようなことになれば、別途、贈与に関わる懸念も生じます。また、この時点でマンションを売却し、その代金でローン残高を清算できれば退職金には手を付けず、老後の住替えと生活資金に充てることも無理ではないかもしれません。しかし、将来の金利動向や退職金の見込額に加え、マンションの資産価値までに至る不確実性に委ねてしまうのはできるだけ避けておきたいところです。
なお、このような試算は金利上昇のパターンによっても大きく変わります。なぜなら、返済初期の利上げ幅が大きいほど、当初(ローン残高が多い時期)に高い金利で利息が計算されてしまうためで、その後の金利高止まり期間によってはダメージがさらに拡大してしまう可能性もあります。変動金利型ローンを組む場合、持続的な金利上昇もさることながら、金利急騰とその高止まり期間が持続してしまうことにも注意しておかねばなりません。
具体的な対策として、繰り上げ返済(返済額軽減型)を検討しましょう

以上のとおり、変動金利型ローンでは、金利変動に関係なく表面的な返済額の上限金額だけは推測することが可能です。しかしその金利変動が「いつから」、「どのように」、「どの程度まで」変動するのかにより、ローン残高の推移が幾通りにも変わりますので、これを予測することはまず不可能です。
住宅ローンの負担額を左右するのは、「金利」「借入金(ローン残高)」「返済(残債)期間」の3つであることはよく知られていますが、このうち基本的に「金利」は自分でコントロールすることができませんので、それ以外の要素を巧みに管理していくことが必要になるでしょう。具体的には以下のような方法が考えられます。

1 繰り上げ返済を実施する

ローン残高が減れば、それに付利される利息の金額も軽減できます。幸い、式根様の場合は繰り上げ返済を手数料不要で、いくらからでも、何回でもおこなえるローンのようですね。繰り上げ返済の実施時期としては、住宅ローン控除の恩恵を最大限受けるためには金利上昇時の直前におこなうのも一考ですが、やはり毎月あるいは定期的に、なるべく返済早期から実施してローン残高を減らしておくことが最も現実的な対応方法といえるでしょう。

2 借換えをおこなう

適用金利が上昇してしまった場合でも、金融機関の行う借換えキャンペーン(割引率の拡大)により、借換え後の適用金利を引き下げることも考えられます。借換えに伴っては、付帯してかかる諸費用を試算の条件に含めて効果を検証するとともに、優遇金利の適用される期間にも注意しましょう。また、仮に借換えを実施する際には自己資金を増やして借換え金額や借換え後の返済期間を短くするなどの手を合わせて行えるとより効果的です。

3 元金均等返済方式に変更する

現在の元利均等返済方式から元金均等返済方式に変更すると、元金の減少が早くなりますので、金利上昇による圧力を軽減させることができます。ただし、変更当初から一定期間は返済月額が高くなります。ご参考までに式根様の場合、いますぐに元金均等返済方式に変更すると、月額返済額が10万439円から11万5,416円に増えますが、概ね16年ほど経過すれば逆に毎月の返済額が今よりも少なくなります(金利が上昇しない場合)。しかし、金利の見直しにより適宜、返済額がダイレクトに反映されてしまいますので、変動金利型ローン特有の5年ルールや125%ルールが適用されません。未払い利息が発生する仕組みにはなりませんが、その分、金利上昇に伴い想定以上に返済月額が高くなってしまう点は気を付けておいてください。

4 金利種別を変更する

金利上昇が見込まれる場合に、別途手数料等を払うなどして固定金利や固定金利選択型に金利種別を変更する方法です。ですが、変動金利の基準レートである短期プライムレート(さらには無担保コール翌日物)よりも、固定金利の基準レートである長期金利指標等の上昇が素早く、かつ大幅に上がる傾向があります。余程の早期に見極めない限り、この方法は難しいといえるでしょう。また、固定金利選択型ローンは、所定の金利固定期間が終了すると、その時の金利水準で以後の返済額が見直されますが、変動金利型のような125%ルールは適用されませんので、大幅な返済額の増加となる可能性もあります。

さて、式根さんには、今すぐ実施できる対策として、上記の方法のうち、繰り上げ返済を毎月行うことをご提案したいと思います。
ただし、対策として検討するのは、良く知られている「期間短縮型」ではなく、「返済額軽減型」の繰り上げ返済です。
この両者の比較では、一般的に「期間短縮型」が効果は大きいと考えられています。これは、単に繰り上げ返済に投入した金額と、その利息軽減額だけを比べているためです。ですが、「返済額軽減型」の場合で軽減され浮いた金額がこの比較には考慮されていません。例えば、この浮いた金額をさらに繰り上げ返済資金に上乗せして充当すれば、実はその差は殆どなくなるのです。もとより、繰り上げ返済により元金を減らす効果は両者とも同じですし。
また、変動金利型ローンの場合、返済月額が増加してしまうことが家計を圧迫し、さらには老後資金への蓄えを減らす要因となります。ですが、返済早期より積極的に繰り上げ返済を実施していけば、金利上昇時の返済額の増加を和らげることも期待できます。

その効果の検証を以下の図でご覧ください。

<返済額と金利の推移(当初から0.25%ずつ5.7%まで金利が上昇したと仮定)-グラフを別ウィンドウで表示>

<毎月繰上げ返済(返済額軽減型)を実施した場合(月返済額を13万円に固定の場合)-グラフを別ウィンドウで表示>

図の左側は、先ほど述べたように、退職時まで返済月額が上限(25%増)まで増えていくパターンです。金利の上昇過程では返済額に占める元金の割合が減っていき、途中では利息が返済月額を上回り、現金返済が進んでいない様子がわかりますね(実際には、この間、未払い利息が発生しています)。
一方、図の右側は、繰り上げ返済を毎月行うケースです。繰り上げ返済資金には先ほどご提案した、「月3万円」の支出削減額を充てていきます(返済額が13万円を超えた時点で今回は繰り上げ返済を実施しないよう手を加えています)。実際には、繰り上げ返済を含めた毎月の支払額を13万円と固定し、本来の返済額との差額を繰り上げ返済に充てるようにいたします。すると返済が進むにつれ本来の返済額自体は減りますが、逆に毎月の繰り上げ返済額(13万円との差額)は増えていき、その効果が次第に高まっていくことになります。この場合でも金利の上昇に伴って元金の返済割合は低下しますが、返済早期に元金部分が減り、本来の返済額自体も軽減されていきますので、5年ごとの返済額の大幅な増加も抑えられていることがわかりますね。
実際、ご主人60歳時のローン残高を比べると、左側の何もしない場合で2,375万円でしたが、繰り上げ返済実施後の右側の場合では、実に1,916万円まで低減できます。
いかがでしょうか。変動金利型住宅ローンでは、返済額軽減型の繰り上げ返済を毎月、あるいは一定期間ごとに行うことが、対応策としては非常に相性が良いのです。

最後に、この方法を実施した場合の、貯蓄残高の推移を改めて図示してみましょう。

<貯蓄残高推移の比較(対策検討後)-グラフを別ウィンドウで表示>

上記の繰り上げ返済の実施効果により、貯蓄残高の推移は大きく改善が見込めますが、大きなライフイベントが発生しない早期のうちに、貯蓄残高の目減りに影響を与えないよう、150万円程度のまとまった繰り上げ返済を3回ほど実施すれば、さらに本来の返済額が軽減されるので、毎月の繰り上げ返済をもっと長い期間続けることもできます。あわせて、再度、家計の見直しをご検討頂き、支出をもう少し減らすことができれば、ひとまずは許容できる試算に収まるものと思われます。

変動金利型住宅ローンは、金利変動による影響は必至ですが、ただそれに振り回されるだけでなく、自身がコントロールできる対策を積極的に打つことで、充分に対応していくことも可能です。また、今できることを着々と行うことで将来への不安もいくらか軽減できるでしょう。


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